兎徒然

うさぎのふきちゃんと、徒然なるままに日々を綴るブログ。

フライパン考

 以前のブログに載せていたフライパンまとめの記事を参考にしたかったのに見れない!というメッセージをいただいたのでリライトして載せます。

 

 お断りしますが、私の独断と偏見に満ち満ちたまとめです。異論は認めます!

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 まず、フライパンには、フッ素樹脂加工があるものとないものがある。

 フッ素樹脂加工のフライパンは量販店で安価で手に入りやすく、温度調節に気を配らずともこびりつきにくいため多くの家庭で使われる。弱点は表面加工に寿命があるということ。

 私も初めてフライパンを使った小2の頃からずっとフッ素樹脂加工のフライパンを使ってきました。それがフライパンの普通、だったからです。

 

 

✴︎マーブルコート=大理石を混ぜたフッ素樹脂加工

✴︎ダイアモンドコート=人工ダイアモンドを混ぜたフッ素樹脂加工

※ちなみにテフロンもフッ素樹脂加工だが、「テフロン」はアメリカデュポン社の商標であった。今現在(2020)はデュポン社より分離独立したケマーズ社の商標になっている。

 

 色んな加工があるけれど、フッ素樹脂加工は概ね260度までしか耐えられないそう。

 ネットの口コミでは特定のメーカーのものを加工が長持ちするって書いてる人もいますが、調理頻度や調理内容が書いてないので、あまり参考にならなかった。

 私が使ったことがあるのは全部保って三年で、ツルツルとストレスなく使えたのは一年くらいだった。(容赦なくオーブンに入れたり、ベシャメル作るのに箸でかき混ぜたり、がっつり魚焼いたりと酷使される私のフライパン。なぜかわからないけど、魚の脂とフッ素樹脂は相性が悪い…。)

 オムレツが作れる期間が夢のように短いフッ素樹脂加工…。

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 フッ素樹脂加工のフライパンが向いてる人は、お料理始めました!な初心者さん、もしくは、ハードな使い方はしない熟練者さん。もしくは、買い替え上等!悪くなれば買い替えりゃいい!という人。

 調理法や器具の使い方を調べるのが面倒な人にはフッ素樹脂加工推奨です。調べるのが苦にならず、永く使いたい人はフッ素樹脂加工なしのフライパンがおすすめ。 

 

 

以下はフライパンに使われる金属の特性です。

✴︎アルミ

パスタやリゾットなど、水分のあるものを手早く調理するのに向く。ざっくばらんにいうとパスタ用!休みの日のランチといえばパスタ!な方におすすめ。



⚪︎熱伝導が良い

⚪︎安価

⚪︎軽くて煽りやすい

⚪︎手入れが楽

⚫︎IH非対応

⚫︎くっつきやすい

⚫︎熱ムラができやすい

 

とにかく軽くて安価、調理器具に使われる金属の中では銅に次いで熱伝導が良いのでステンレスフライパンの芯に使われたりする。

 


✴︎ステンレス

料理が好きで、温度管理が得意な人向け。熱伝導は悪いが冷めにくいため余熱調理に向く。丈夫で扱いが楽。スッキリ洗える。

 

⚪︎錆びにくい

⚪︎酸に強い

⚪︎余熱調理が得意

⚫︎熱伝導が悪く予熱に時間がかかる

⚫︎温度調節を誤るとくっつく

 

 表面がステンレスでも多層構造で熱伝導の弱点を感じさせないものも沢山ある。

 

 なぜか日本ではメジャーではないステンレス調理器具だが、海外の人のインスタではよくみかける。

 日本の家庭のフライパン調理は中華の炒めがベースだから?パラパラと炒めたり、というよりはお肉や野菜を〝焼く〟調理が多い人向け。

 

✴︎鉄

 焼いたり炒めたり、高温調理を頻繁にする、重さが気にならない人向き。ただし、使い方を間違えると良さを発揮できない。よく使い込めば、油なじみが良くなり、くっつかなくなるし、毎日つかうなら雑な管理でも大丈夫?神経質な人は逆に向かないかも。



⚪︎とにかく丈夫、1000度でも耐える

⚪︎焦がしても再生可能

⚫︎使い始めに焼き込みや油ならしが必要(無しでも使えるものもあるみたいだが、何らかの加工がしてある可能性あり)

⚫︎水分が付いたまま保管すると錆びがでる

⚫︎ものによっては重い

⚫︎トマトやレモンなど酸性の強い食材は味に影響する

△良い状態を保てたら管理は楽らしい

 

 色々調べた結果、フライパン調理といっても、じっくり焼くのと煽りながら炒めるのは分けて考えた方が良いという結論に至りました。

じっくり焼くには、洗うのさえ重いのを我慢できたら厚めの製品が向くし、持ち上げて煽るならば軽いものでないと使うのが苦痛になってしまう。

スペースがあるなら焼く用と炒める用を持ってもいいし、自分がどちらの調理を頻繁にするかで選ぶのが良いと思う。

 

 野菜炒め、炒飯、焼きそばなんかを頻繁に作る家庭は多いと思う。前に調べたら「リバーライト極」は使ってる人の記事が多く、レビューも良かった印象。日本の家庭料理の調理法に合わせた商品なのかもなぁと思いました。

 

 私は焼きそばは年一回作るかどうか、炒飯はもう10年くらい作ってない、野菜炒めもあまり作らないので、〝焼く〟をメインに考えたフライパン選びをしました。

 

 そんなわけで銅フライパンにしたのですが、とても満足度が高いです。普通に焼くだけでフッ素樹脂加工のものとは味が違います。

✴︎銅

 熱伝導が良く、温度調節が自由自在だが高価なため、料理の出来栄え、味にこだわる人に向く。短時間調理、特に卵料理には最適。ピカピカを保つのは大変だが、ピカピカじゃなくて良いなら取り扱いは楽。(私は後者)早く火がとおるからイラチな人に向く。(私)


⚪︎熱伝導が良い(鉄の5倍)

⚪︎料理の味が一段良くなる

⚪︎抗菌作用がある

⚪︎温度管理が重要な卵料理、揚げ物、煮込みに向く

⚫︎IH非対応

⚫︎高額

⚫︎加工なしのものは長時間置くと銅中毒の危険 性あり(カレーは特に注意が必要)

⚫︎錆びが出やすい(緑青)

⚫︎酸や塩に弱い

⚫︎錫引き加工が施されたものは使ううちに剥がれてくるのでメンテナンスが必要

 

 銅鍋を買って、実際焼いてみるまでは、銅フライパンなんて候補にあげておらず、持ちの良いフッ素樹脂加工のものか、鉄かで迷っていたが、実際つかってみると「熱伝導の良さ」を実感できた。

 また、他の金属では熱伝導(熱を伝える力)と熱容量(熱を蓄える力)は相反するが銅はある程度厚みがあれば熱容量も大きくなり、フライパンや鍋全体が均一に温まる。

 食材が焦げる、こびりつく、というのは調理器具の熱ムラが原因だというのは経験上、体感でわかっていたことだが、ほんまに全然焦げ付きません。

 「フライパンで調理する」というのは食材に熱で変化を与えるというこで、その熱が食材の表面を速く均一に変性させてしまえば、食材はこびりつきません。食材の表面が変性しきってないのにやたらと食材を触るとくっついて離れにくくなる要因になってしまいます。

 なので、フライパン自体が食材を入れる時に充分にあたたまっていること、食材を入れて温度が下がっても、フライパンに素早く熱を伝えて温度をたもつことが重要です。

 お菓子作りが好きな人や、フレンチっぽい、がっつり煮詰めたりソースつくったりする人には銅はほんとにおすすめ!できることが広がります。

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 今まで、フッ素樹脂加工だと後始末が大変だし、加工が劣化すると思うとハードルが高かったキャラメリゼなんかもこの通り。お湯で洗うだけでつるんととれました。(タルトタタンにしたかったけど、結局そのまま食べた。これは美味しいけど、ふきちゃんが匂いに反応して欲しがるので困るおやつ。)

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ふきの分もあるでしね?

あるにきまってるでしね?

期待に満ちたふきちゃんのまなざし…

そんなわけで台所でこっそり立ち食いをしている私です。

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