「澪」と名付ける。
3月2日、雨の中むかうは…
堺の實光刃物さん。
画像だとわかりにくいが…すんごい降ってます(^◇^;)
足早に通り抜けますが、脇に伸びるのは「砥草」という植物で、この草は太古の昔からのヤスリなんです。ペロリと皮を剥ぐとサンドペーパーとして使えます。昔は職人さんの家にはなくてはならない植物だったのかもしれません。
華麗なる刃物の世界が広がっておりました。
今日は、先月梅田リンクス店で購入し、名入れをお願いしたものを取りに来たんです。また梅田に行けば受け取れるのですが、本店が見てみたくなり、せっかくなんで、本店に受け取りにいくことにしました。
試し切りができるのは、梅田リンクスと難波のショールームのみです。本店では試し切りはできないけれど、職人さんが研いだり名前を彫ったりする作業場を覗くことができます。
すんごい…
三徳さんたち。今回は三徳を買いました。三徳は牛刀と菜切り、出刃のいいとこ取りをして生まれた形だそう。
家庭料理なら三徳があれば一通りなんとかなります。
和ペティ。洋食の料理人の中にはペティを1番使うという人もいるみたいです。
私はペティはあまり好きでなく…なぜなら握りにくいものが多いから。
次買うならペティと菜切りかなと思うのですが、ペティはやっぱり洋包丁の持ち手より和包丁の持ち手がいいなぁ。私は手がかなり大きい方なので、柄は太めが好き。ペティは特に空中で持って動かすのでしっかり握れるのがいいなぁと思いましたが、ある程度長さがあれば色々使えるなぁ、いや、でもおもいきって小さいものこそペティの小回りのよさが…とかなんとか考えてます。
菜切り。野菜を切るのに特化した形です。
千切り野菜が大好きなので、ひとつ欲しい…のですが、迷います。
店員さんが丁寧に値段の違いの理由を説明してくれました。實光さんの話しやすい雰囲気は大阪ならでは!?
そしてこれ、いいなぁと思いました。
子ども用の包丁です。先が丸くなっていて、きっ先とあごは研がずおいて刃をつけてないそうです。
初めて持つ包丁にいいなぁ、とみていたら、お子さんが少し大きくなったら研いで普通のペティにできると教えてくれました!
名前も彫ってもらえるし、包丁使い始めにプレゼントとして渡して、一通り扱えるようになれば研ぎなおしに出してペティとして…巣立つ時も持っていくものになるかもしれません。
今後の参考に色々話を伺い、お店をあとにしました。
みなさん…(*´ω`*)めちゃ素敵なんきましたよ。
ふふ…みたい?
みたいですか?
かいちょ…みなさんに嫌われるでしよ…
勿体ぶらずにはやくみせるでし!
どうせみせたくてたまらないでしよ…
みなさんごめんでしね、かいちょが。
わかったよ、ふきちゃんヽ(*´∀`)
じゃん!
みてみてみて。「月来子」って入れてもらいましたよ(*゚▽゚*)
ちなみに名前は3文字まで彫ることができるそう。彫れない鋼材だったりローマ字だったりはレーザーになるそうです。
この子の何が決めてだったかというと、切れ味です。ちょっとややこしい、多分98%の人は興味ない話なのですっとばしてください。
日本の包丁の鋼材は安来鋼という、島根県にある日立金属株式会社の安来工場で作られたものがほとんど。島根は古来から良質な鉄がとれ、たたら製鉄が栄えた地です。(もののけ姫に出てくる女達がふんでるのがたたらです。)
その安来鋼の中で、高炭素鋼を白鋼、クロムやタングステンを添加した合金鋼が青鋼といいます。俗にそれぞれ白紙、青紙と呼ばれてますが、それは鋼材の見分けに色紙を使ったことが由縁だそうです。
多分試し切りをしなければ青紙の三徳なんて買ってないと思います(^◇^;)
この子で切るとぬる〜すい〜と切れます。フィギアスケートでいうと、荒川静香さんのスケーティングです!(わかる人にはわかる)
なんていうか刃が勝手に食材に沈んでいくようで…それだけ抵抗なく繊維を断ち切ってるんでしょうか。
楽しくて大根を刻んで刻んで刻む。
桃の節句ということで桃の花を作ってみました。基本は梅と同じですが、梅は丸い花弁で桃は花弁の先がとがっています。花弁の先がvになると桜です。
梅酢にしばらく浸けて桃色に。
型抜きもいいけど、自分で形造るのもいいものです。
切りながら、この子の名前は「澪」さんにしようとおもいました。(私は道具に名前をつけて可愛がる習性があります。変じゃないよ。茶道の世界と同じよ。(*'ω'*)
瑞々しい切れ味と、受け取りに行った日の雨の記憶を込めた名前です。
澪の漢字のつくりは、
「令」神様へお祈りする姿
「雨」雨、天から降るしずく
「氵」水の流れるさま
なんとなくピッと思い浮かんだけどピッタリ〜というわけで、第二候補も考える間もなく決定しました。
食べることは生きること。おいしいは幸せ。
私のこれからの食をつくる相棒として活躍してくれると思います。
となると、1月に来た子も名前をつけてやらねばだな…。